労働の分類「6つの苦痛」
私は労働を6つに分類していて「6つの苦痛」と言っています。全ての労働はこれらの組み合わせ。
◆感情労働 自分の素直な気持ちに反する表情を見せる労働。接客業に多いが上司と接する時も感情労働が伴う
◆注意労働 失敗をしないよう注意する労働。運転・品質管理・書類チェックなど細かい仕事が多い
◆知識労働 それを行うのに知識を詰め込む必要がある労働。士業やプログラマ、一部の技術者など。資格を要するものも多く勉強しなければならない
◆技能労働 それを行うのに熟練を要する労働。職人の仕事と呼ばれるものが当たり、修業を積まなければならない
◆肉体労働 実際に体を動かすことによる労働。荷役などが典型的だが、立ち仕事や長時間労働も肉体労働の一種
◆環境労働 暑い、寒い、汚いなど快適ではない環境で働くことによる労働。下水道やクリーニングなど衛生関係に多い
仕事のきつさというのはこれらの強度が高かったり、組み合わせが多かったりすることで作られます。
経営の観点から見ると、これはコストにも利益にもなります。これらの苦痛は当然人件費の上昇という形でコストになりますが、一方で他の人がやりたがらないことを引き受けることで利益の源泉にもなります。 どの苦痛を利益として引き受け、どの苦痛をコストとして取り去るのか、これが人の観点から見た企業ドメインの定め方、差別化の方向性であり、また人材確保のために行う働き方改革の方針です。